どうもこんにちは。最近、綾鷹の抹茶ラテにハマりつつある、某国立大化学科学部生のサブです。いやあ、でもそうは言ったものの、ラテはやはり甘すぎるかもしれません笑
さてさて、前回に引き続きまして、今回は、化学科で化学を学ぶ上で、私なりの、是非知っておくべき大学数学の分野というのをお伝えしたいと思います。
、、、というものの、化学科で勉強する上で知っておくべき数学分野には、やはり優先順位というものがあります。そこで、以下に、優先度別に、学んでおきたい分野を上げていこうと思います。そして、その後にそれらについてのコメントを書いていこうと思います(字数の都合上、分けて書こうと思います)
注. 間違いだ、と思われる箇所ございましたらどうぞご容赦ください、、
化学で理解しておくべき数学優先順位(主観)
理解しないと後悔する!:ε-N論法・ε-δ論法、行列の対角化
理解しておいて損はない:フーリエ変換(化学では頻出!)、群(量子化学を研究するならマスト)、ベクトル解析
余力があれば:ルジャンドル変換、複素関数論(量子化学を研究するならマスト)
、、、では、いきましょう!今回は、理解しないと後悔する!のところについて書きます。
ε-N論法・ε-δ論法
遠い遠い昔、とある有力歌人はこう言いました・『理系大学新入生が苦しむもの。サークルの飲み会・無理やりな酒のコール・ε-N論法・ε-δ論法』、と。
また、西の国ジャポンで当時知識人であった、かの有名なスウ・ガク(B.C. 1400〜1700)は大学に入った頃、このような言葉を残したと言われています・『やっぱε-N論法・ε-δ論法わからんわ』。
(上2段落の事柄は嘘です)そうなんです、大学に入って挫折しがちなものと言ったら、ε-N論法・ε-δ論法なんです。そして、わからないままに放置してしまう方が実に多い。…実はこれ、非常に危険なんです(新入生のみなさん、要注意です!)。というのも、化学で扱われる数学というのは、大体がこのε-N論法・ε-δ論法を基礎にしているからです。例えば、上で挙げたフーリエ変換ですが、これを理解しようとすると、フーリエ変換する関数の連続性や級数の収束性などが大きく関わってきます。これらの理解には、ε-N論法・ε-δ論法が絶対必須です。また、同じく上で挙げた複素関数論ですが、これにも級数の収束性が関わってきます。
『別にε-N論法・ε-δ論法なんて理解しなくたって、フーリエ変換とかの概略は理解できる』。確かに、これは事実だなとは思います。それでもいいとは思います。しかし、フーリエ変換に限らず、今後化学科ではいろんな数理的手法を自分で調べる機会があると思います。すると、おそらくどこかしらで、「収束性」だとか「連続性」だとかの単語を目にするでしょう。ここで、ε-N論法・ε-δ論法が分かっていないとどうなるでしょうか?おそらく、そこをなんとなくで通り過ぎてしまうでしょう。しかし、胸のモヤモヤは残る。『よくわからなかったけどなんなんだろう?気持ち悪いなあ』、と。勉強にブレーキがかかってしまうわけです。これは良くないですよね。ε-N論法・ε-δ論法を学ぶということは、いわば、今後化学科で出会すいろんなことを学ぶための基礎体力をつけることに等しいわけです(忘れた頃に役に立つ、と言った感じです)。ε-N論法・ε-δ論法を化学生が理解する意義はここにあると考えます。
行列対角化
線形代数ですね〜、これもかなり重要です。例えば、化学科に入るとみなさんどこかで絶対お目にかかる、Schrödinger方程式(新入生の方はまだみたことがないでしょうが、お許しください)。時間依存がない場合のあの方程式、体裁としては、ハミルトニアンを表す行列を対角化する、という形に実はなっているのです(行列への意識があれば、ブラケット記号の理解も進むはずです)(このようなことがわかっていないと、Schrödinger方程式をコンピューターで解く、ということができなくなってしまいます)。
また、多体運動で、それぞれの質点の運動を分けて解きやすくする、という時にもこの対角化は使われます(多体運動を扱うことの多い化学では、ぜひとも押さえておきたいところです)。
活用場面としては、化学科の基礎科目ではもちろんのこと、特に量子化学の分野で多いように思われます。ぜひとも理解しておきたい分野です。
今日のところはこんな感じでしょうか。次は、残りの分野についてを書いていこうと思っています。ではでは〜